自動車のリサイクル券の役割

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車を買うと車検証と一緒に渡されるリサイクル券、名前からして役割はなんとなくわかるけどいつ必要になり誰が負担しているのかモヤモヤ解消のために少し解説します。

自動車リサイクル券とは

「使用済自動車の再資源化等に関する法律」(以下「自動車リサイクル法」という)により、新車の自動車を購入した時に行う自動車登録時に再資源化預託金等(以下「リサイクル料」という)を公益財団法人 自動車リサイクル促進センターに預託することとなっています。
家電は廃棄時にリサイクル料を払いますが、自動車は廃棄時に必要となるリサイクル料をデポジット制で先に預けておく制度になっています、このお金を預けてあることの証明書がリサイクル券です。

誰が負担するのか

まず新車登録時に購入者が支払うことになります。その後車が譲渡された場合はどうか、リサイクル券の裏面にはしっかり「譲渡するときは新所有者にリサイクル券を渡して預託金額を受け取って下さい」と記載されています。預託金はその時の車の所有者が預託するものとされています。

そして最終的に車を廃棄するときの所有者の預託金を使用することが、制度上の前提となっています。

預託金みなし制度

車の譲渡のたびにリサイクル料を、新所有者が旧所有者に支払ってちゃんとリレーされているかの確認は個人間の譲渡にしろ販売店を介したにしろ実際難しいと思われます。
実際にはリレーされず、預託金の権利者が現在の車の所有者と違う場合は結構あることでしょう。このような場合でも廃車自体はリサイクル料が預託されていれば可能です。
ようするに自動車リサイクル法では、預託金の債権者が誰であろうと廃車にしたい車がリサイクル料を預託してさえあれば良しと言う事です。

第七十七条 自動車の所有者について相続その他の一般承継があったときは、当該所有者が預託した再資源化預託金等は、当該所有者の相続人その他の一般承継人が預託したものとみなす。

 自動車の所有権の譲渡があったときは、当該所有権を有する者が預託した再資源化預託金等は、当該所有権の譲受人が預託したものとみなす。

使用済自動車の再資源化等に関する法律より

車を譲渡したときにリサイクル料を受け取っていない場合、個人間の譲渡の場合は譲渡の条件にリサイクル料を含むものとする暗黙の了解があったと考えられますが、中古車販売店等に譲渡した場合はリサイクル料金の戻しについて確認した方が良いかもしれません。再譲渡される前提であればリサイクル料も車両化価格とは別に買取費用のなかに入っているはずなので確認してください。

廃車依頼した時はリサイクル料はその車のリサイクル費用として目的通り使われることになります。

リサイクル券を紛失した時

リサイクル券をなくしたときは下のURLのリサイクル料金検索画面からリサイクル料金等の預託状況確認と帳票印刷ができ、リサイクル料金等の預託証明書として利用できます。

自動車ユーザーの方ページから➩ http://www.jars.gr.jp/gus/exju0010.html

預託状況の証明書発行方法

リサイクル料金検索ボタンを押す

車検証を見ながら検索キーを入力

ヒットすれば預託済みの表示とリサイクル券番号が表示されるので右下の料金表示ボタンを押す

預託状況の帳票が表示されるので印刷して預託証明書としてリサイクル券の代わりに利用

廃車時の引き渡し義務

車の所有者は車が使用済みとなったときは、引取業者に車を引き渡さなければならないとなっていて、登録された引取業者に引取ってもらう義務があります。

第八条 自動車の所有者は、当該自動車が使用済自動車となったときは、引取業者に当該使用済自動車を引き渡さなければならない。

また、引取業者はリサイクル料が預託されている時は正当な理由が無ければ、車の引き取りを拒否出来ないとされています。

引取業者は5年ごとに都道府県知事に申請して登録を受ける必要があります。
自動車リサイクル法関連事業者一覧(熊本県登録・許可事業者)

熊本市内の引取業者を抜粋してます

まとめ

・リサイクル券とは自動車のリサイクル料金を預託してあることの証明書
・預託費は車のその時の使用者が負担する
・車が使用済みとなった時には使用者は引き取り業者に車を引き渡す義務がある


平成十五年十二月一日から施行された自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律)は製造業者、使用者、引取業者や解体業者などの関連業者すべてが車のリサイクルに取り組むように定められた法律です。家電のリサイクル費用など処分時に使用者責任が発生するものがほとんどの中で珍しくあらかじめ費用を預託しておくデポジット制を採用しています。

現在、日本各地で問題となっている放置建造物など放棄したもん勝ちの状況が増えつつあるなか、自動車以外のものにも廃棄費用を事前に預ける・積み立てる制度が増えていく可能性もあるのではないでしょうか。

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